(由利郡岩城町 山崎智子さん)


岩城町の織物の歴史は古く、享保二年(1717年) 亀田藩二万石の三代藩主岩城重隆(いわきしげたか)公 が藩財政の建て直しと殖産のため、領民に普及伝習させたことに源を発しております。

明治の初期に佐藤雄次郎という人によって考案 された「ぜんまい白鳥織」、現在は「天鷺ぜんまい織」と呼ばれています。

天鷺ぜんまい織の原料には、ぜんまいの綿毛や水鳥の羽毛、真綿などが使われています。

染色には化学染料を一切使用せず、すべて自然の植物を使って染め上げた草木染めです。

経糸(たていと)には絹糸、緯糸(よこいと)には真綿の手紡ぎ糸が使用され、 この真綿にはぜんまいの綿毛や水鳥の羽毛が一緒に紡がれています。

昔から、ぜんまいの真綿は防虫に、水鳥の羽毛は防水に効果があると言われています。

すべてが手作業で行われ、着尺一反を織り上げるのにはベテランでも二ヶ月位はかかるそうです。「完成した時の喜びは言葉には出来ません。」と話してくれました。

貴重な反物に触れてみると柔らかい手触りと軽さにびっくりしました。

ぜんまい織は、親子代々着てもいたみが少なく、色が褪せてきたら裏返しにして着れるという今で言うリバーシブル。とても丈夫です。

 

現在、織り手が二人だけということで後継者に心を痛めているそうです。


糸を紡ぐ山崎さん 99.5.14 撮影


ぜんまい白鳥織に精を出す山崎さん

 99.5.14 撮影

 


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